卒業後、私は父の勧めで東京の漢方薬局に就職しました。
私のような卒後まもない、まだ学生気分の抜けきらないような若い薬剤師さんが沢山いて、一目見て修行にきているのだと察しました。
私の勤めた薬局の先生もとても漢方にお詳しかったのですが、
当時新宿に古方漢方(こほうと読みます)の大家(たいか)という人物F先生が存在しました。
勤め先の先生とそのF先生が、とても親しい間柄でしたので、週に一度は勤務の後、新宿のお店に赴きF先生のお話を2時間ほど聞かせていただきました。
F先生の話しを聞いた後は軽い興奮状態・・・
学んできた知識を一つでも自分のものにしたい・・と自分で書店に行って探し求めた色々な本で聞いてきた話に関して深堀りして知識を深めていきました
当時は電車に乗って通勤していたのですが、電車に乗っている人を眺めては
顔色を見たり
姿勢を見たり
しぐさを見たりしながら
きっとこの人はこんな処方が合うんじゃないかなぁ~などという遊びをしていたのを思い出します。
まぁ~、親や祖母に導かれて入った道ではありましたが、生来の知りたがり・・どちて坊やな部分が功を奏したのか・・漢方の勉強をするのが楽しくて仕方なかった頃です。