*画像は本編とあまり関係ありません・・

慢性的な喉の違和感と声枯れ 40代 Nさん 女性

前回の続きです。慢性的な喉の辺りの違和感が半年以上も続き、不快なため、うっうん!!と強く咳払いを続けていた結果、粘膜から出血までしてしまい、病院で止血剤やアレルギーの薬や痰切りなどをもらっていた方。

さてさて、この方に私は「半夏厚朴湯」(はんげこうぼくとう と読みます)を3日分お渡ししました。

そして、3日後後来店いただきました。

すると何と言うことでしょう!!(皆さん、ここからは、劇的ビフォアアフターのBGMを思い浮かべながら読んでください(^^;)

Nさん:「先生!! なに!あの薬!!!」

私:「えっ?」

Nさん:「今までの症状がたった3日で嘘みたいに全部なくなっちゃったのよ」

私:「いやぁ~良かったじゃないの~、やっぱ気滞だったんだねぇ~」

Nさん:「き・た・い ?」

私:「あっごめんごめん・・東洋医学の世界では目に見えないエネルギーみたいなものを「氣」と表現するんだけど、それが何らかの理由で停滞・・・まぁ~車で言えば渋滞してしまって、うまく流れなくなっている事を「気滞」って呼ぶんだよ~」

私:「Nさんの場合は、その気の滞りがたまたま喉の辺りにでてきてしまっていて、そこにつっかかる感じがしていたってことなんだよね。」

Nさん:「え~そうなんだぁ~。でも病院で色々検査してもらっても全然判らなかったのに・・信じられない」

私:「病院は、西洋医学一辺倒だから、漢方の概念で身体を診るお医者さんは、僕の知る限りはいないよね。まして、「氣」なんていう目で見ることもできない、機械で測ることもできないものに関しては、西洋医学では、はっきり言ってオカルト扱いだからね。( ^ω^ )」

Nさん:「え~・・でも~、何だかこんなに効いちゃうと、強い薬が入っているんじゃないかと思って、逆に心配になっちゃう」

私:「はっはっはっ!!!そういうNさんみたいな心配性の人が、この気滞という状態になりやすいんだよ。こないだ渡した漢方は化学合成したような新薬は一切入っていないし(安定剤とか睡眠薬とか)、生姜とか紫蘇の葉っぱとか、きのこみたいなもので出来ているから・・まぁ~言ってみれば食品レベルだよ。だから、安心して飲んでいて大丈夫ですから」

Nさん:「夜もすごく自然にすっきりと眠れるようになったし、何だか意欲がわくっていうか、身体から力が漲ってくるような感じがするのも、この漢方のせいなの?」

私:「はっはっはっ!!漢方薬によくある「福」作用ですね。はい、ここの福が「副」でないこと大事ですよ!!狙った症状以外にも改善作用がでてくるんだよね・・・ほんとうにNさんには、この処方がぴったりなんだよね。」

ってなわけで、Nさんの半年以上に及ぶ喉の不快感は、なんとたった3日で劇的に改善してしまいましたというお話でした。

ただ・・・ここが生来が心配性なNさんの後日談・・・飲むとすごく良く効くことは解かったんだけど、あんまり効くので夜の服用を止めてみたら、やっぱり眠りの質が悪くなったというのです。

はい!そりゃあたりまえ!!漢方で体質改善するためにはやっぱりじっくりと取り組まないとね。

それと養生もとても大切です。気滞になる人は、とにかくキマジメなタイプの人が多いです。自分に対しても、周りに対しても少し甘いくらいの精神状態を維持することこそ、根本治療の近道です。「まぁ~いっか!!」って何事にも思えるようになると漢方も飲む必要がなくなるかもねぇ~。