大学を卒業して薬剤師国家試験をパスして、薬剤師として仕事をし始めたのが22歳の頃でした。
私の父も薬剤師で、幼いころから父がお店でお客様の健康相談をしている姿を、当たり前のように見て育ってきました。
問屋さんと話しているときも横から割って入って、問屋さんのおじさんに遊んでもらったり・・・
一人っ子の幼い私にとってはお店が色々な人とコミュニケーションが取れる遊び場だったのです。
子供の私に父は
「薬剤師というのは、いい仕事だ。一生懸命にやればやるほど人に嫌われる職業もあるってのに、薬剤師ときたら、人に喜んでもらえて、お金ももらえて、時々お礼の印にとお菓子までもらえる・・無理になれとは言わないがいい仕事だぞ」
とよく風呂に一緒に入った時などに、話してくれた時がありました。
祖母も私が幼いころから
「公靖は薬剤師になって、このお店を立派に継ぐんだよ」
と私に言い聞かせていました。
私は、そんな親や祖母の影響のせいか・・・あまり自分で他の生き方があるのでは・・と模索することもなく自然と薬科大に行き、薬剤師の資格をとっていました。