先日お孫さんを連れてご来店された63歳の女性

このところ、のぼせと頭からの汗になやんでいらっしゃる。

かかりつけの病院にいつもの薬(血圧・コレステロール)をもらいにいく薬局で薬剤師さんに相談してみたところ

○加味逍遥散(かみしょうようさん)
○防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

を紹介され、ドクターに処方してもらうように言われたそうだ。

加味逍遥散という漢方はいわゆる婦人薬で、ストレスなどから来る「気」の停滞に用いる処方。最も汎用されるのは、更年期障害などで、ホットフラッシュといわれるカーッと暑くなって、汗が出て、そうかと思うと今度は冷えてきて・・のような症状を繰り返す・・そんな症状に使用する漢方だ。

更年期障害なので、閉経前後の女性に用いる事がほとんどだが、稀に例外もある。

また、防已黄耆湯という漢方は一見して色白の皮膚・・そして、筋肉にしまりがなく、少し動くとすぐに疲れてしまう。基本的に「水毒」と呼ばれる体内の水分の代謝異常で起こる。体表に近い部分に、この水毒がある場合は、汗が漏れ出てしまう・・(止める力が弱い)そして、例外はなくポチャポチャ型の肥満の人が多い

一見して、60過ぎという年齢から、まず加味逍遥散の線は消える・・生理も非常に順調だったし、54歳まで生理もあり、閉経時はほとんど更年期障害のような症状は感じなかったと本人も話している。

また、防已黄耆湯であるが、言葉もはっきり話されますし(防已黄耆湯のタイプの人はモニョモニョしゃべる人が多い)、年齢相応のたるみはあるけれど、ポチャポチャというほどでもない・・・それよりなにより、全身からの汗ではなく首から上に集中して汗がでるというので、この防已黄耆湯のタイプではないと判断。

結果・・・調剤薬局の薬剤師さんの見立てはちょっと違う・・・

んで、得意の気流計で、測ってみることに。

予想どおり「腎・膀胱」の働きが落ちていた。

この女性の場合の汗は、腎・膀胱の弱り=「老化症状」によるものと私は判断しました。

その理由は次回のメルマガに・・・続く!