この方の汗の原因は先日のメルマガでは「老化症状」というところで話を終えました。
んじゃぁ~、どうして老化すると頭からの汗が多くなるのか・・という話を今回はしたいと思います。
漢方の世界では「老化」=「腎」の衰えと捉えます。
ここでいう「腎」とは、「腎臓」の機能も勿論含みますが、それだけではありません。
「腎」が衰えると
○浮腫やアレルギー症状が出てくる
○夜間尿や頻尿
○耳鳴り・難聴
○骨粗鬆症など骨や歯の老化が進む
○白髪や抜け毛が多くなる
○眠りが浅くなったり・眠りにつけなくなる
○足腰が冷えやすくなる
○物忘れがでてくる
等の症状が出てきます。もちろん総てというわけではありません。
事実、先日の女性は1年ほど前から喘息症状が出てきた・・夜眠れなくなったなどの症状を多汗症以外にも訴えておられました。
この中で足腰の冷えというのが今回のポイントです。
皆さん薪をくべて入るような五右衛門風呂って入ったことありますか?昔はこのスタイルのお風呂しかありませんでしたから、年配の方はご存知の方も多いと思います。
あのお風呂、入ろうとして湯加減をみようとすると、お風呂の上の方は熱いのに、我慢して入ると下はとても冷たいのです。
私が小さい頃は我が家もそんなお風呂に入っていたので、いつも入るときには風呂の蓋でお湯をよく混ぜてから入れと親に言われました。
さて、話が長くなりましたが、冬のエアコンも足元冷え冷え・・五右衛門風呂も足元冷え冷え・・・共通してますよね。温かい空気も水も体積が増えるので上に上がってしまいます。
実は人の身体も同じなのです。足元が冷えるようになると、上半身は熱くなる・・
自然界と全く一緒なんです。
ただ、健康な状態の人は、お風呂の蓋と一緒で、これを攪拌する力を持っているのです。
上に昇ってしまった熱はこもってしまったら大変ですから、発汗して熱を外に逃がそうとするのです。これが頭から出てくる汗のメカニズムだったんですねぇ~。
さて、次回は病院の検査でどこも異常がないのに、夜間の頻尿に悩む女性のお話をしたいと思います。