うちで昔から扱っているやけどの特効薬で「紫雲膏」(しうんこう)という漢方の塗り薬があるんですよ。
これ、皆さんには知っておいてもらいたいなぁ~と思って今日はメルマガに載せました。
まぁ~有名なお薬なので、ご存知の方も多いとは思いますが、敢えて。
実はまだ私が幼稚園に通っている頃の事です。
冬のある日、部屋の中には上にやかんが置けるような形の石油ストーブが焚かれていました。
ちょうど上の写真のようなストーブでした。
その日は部屋で何をしていたのかは、全然記憶がありませんが、とにかくはしゃいで、部屋の中ではしゃいでがちゃがちゃと騒がしく遊んでいたんだと思います。落ち着きがなかったんで(ToT)
そう・・・そして事件は起きました。
なんと、あろうことか、私はそのストーブの上にちょこんと座ってしまったのです。
もちろん座ろうとして座ったんじゃありませんよ。
いくら幼いとはいえ、私もそこまで馬鹿じゃありません。
バランスを崩して身体が倒れた先にちょうどストーブがあったんです。
やかんが上に載っていなかったのは不幸中の幸いでした。
今の子供達は冬はきちんと暖かい格好をさせられていますが、私が子供の頃は
子供は風の子とか何とか言っちゃって、薄着にさせられていました。
さすがに真冬にTシャツはなかったですが、下は絶対に半ズボンでした。
はい。もう皆さんお解かりですね。
両方のももの後ろと膝の裏に大やけどをしてしまったんです。
そんな時痛かったのと、ビックリしたので混乱していた私に父がこの紫雲膏をべったりと塗ってくれました。
するとどうでしょう・・・あれほど、ピリピリチクチクしていた痛みがすぅ~っと和らいでいくではありませんか。
あの時のあの感覚は大人になった今でも忘れません。
あの時、やけどが治りきるまで家族がしっかりと紫雲膏を塗ってくれたおかげで、今は引きつりも何もなくまったくどこを火傷をしたのかわかりません。
あの時代は傷は消毒して早く乾かしたほうがいいとか何とか言っていた時代でした。
消毒エタノールで消毒して、殺菌剤の軟膏でも塗られていたら、感染はしなかったものの、きっと今でも大きなやけどの痕が残っていたことでしょう。(傷口は良く洗って消毒をせず、乾かさないで治すというのが今の皮膚医学の常識ですよね)
実家が漢方薬局でよかったと思います。
私も子供達のやけどには絶対にこの紫雲膏を塗ってあげます。
どんな薬よりも間違いなくきれいに治ります。
うちの昔の店舗の近くに鋳物をやっていた工場がありました。
鋳物とは、型に溶かした鉄を流し込んで成型する仕事です。
そこで、作業をしていた人たちが、しょうっちゅうこの紫雲膏を買いに来てくれていました。
「お宅の、この塗り薬が一番よく効くし、痕が残らん」と喜ばれていたそうです。
溶けた鉄って何千度でしょ。
そんなものが衣服の上に一滴落ちたら瞬間的に穴が開いて皮膚の深い部分までやけどしますよね。
それでも、この軟膏できれいに治るというんですから驚きです。
この軟膏の中には紫根(しこん)という薬草が入っています。この紫根という薬草は5年ほど前に美魔女?とか何とかいう番組の中で紹介されて店頭にも問い合わせが多数寄せられた薬草です。
美魔女はこの紫根を化粧水に溶かし、毎日塗布していたら皮膚病がたちどころに治りきれいに生まれ変わった・・・だそうです。
改めてこんな形で使わなくたって、紫雲膏をナイトクリームのようにうすく塗っていればもっと効いたでしょうね。(^^;
【今日の一言】
「紫雲膏」(しうんこう)とは、江戸時代の華岡青洲という医者が考案した塗り薬。平成の今でも皆あなたの偉業に支えられています。