さて、前回に引き続きSさんのお話です。
何だか、Sさんのおっしゃっている事と、症状とが合致してこない
私としては長年の勘ってやつでしょうか・・・しっくりこないんですよね。
まぁ~、矢継ぎ早にしゃべるし、どうすればいい?何飲めばいい?って回答を急かされるので、一呼吸置くために「ロシアの健康占い師」で見てみる事に。
すると「血管神経症」という項目と「びまん性甲状腺腫」という項目がやけに多く出てくるんです。
ひょっとして「甲状腺」に異常があるのか?
ということで、有名人で甲状腺機能異常を起こしている人たちの話を説明して、甲状腺の検査だけ一度してもらうように指示をして、この日は何もご紹介せずにお帰りいただきました。
実はこの時、Sさんの夜間頻尿の原因がほとんど頭の中には浮かんでいたんです。ムフフ。
検査は最悪がない事の確認が目的でした。・・・見落としていてバセドー氏病とかだと、目ん玉が飛び出してきてしまって人相が変わってしまいますからね。恐い恐い
そして、数日して再度来店
Sさん:「先生!!甲状腺の検査してもらったけど、まったく異常ないって!!」
相変わらず、つっけんどんな言い方の人だなぁ~と多少滅入りながらも、甲状腺の機能異常がない事が確認できたので、私の推測がほぼ間違っていないことが確証に変わりました。
私:「そうですか、良かったですね。それじゃ~、Sさんがどうして夜間に何度もおトイレに起きてしまうのか、原因がわかりました。」
Sさん:「えっ!?そうなの?」
私:「実は、Sさんは自律神経のバランスを著しく崩して、交感神経側にスイッチが入りっぱなしの状態だったんですよ」
私:「甲状腺の検査に行ってもらったのも、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されすぎると、これと似たような症状が起こるからなんです。ですから、まず、甲状腺に大変な状況が起こっていないことの確証が欲しかったんですよ。これでじっくりと治療していけますよ。行き過ぎた交感神経の状態をセーブして副交感神経にスイッチを入れればいいんですからね。」
Sさん:「交感神経と夜中のおしっこって関係あるの?」
私:「Sさん、緊張するとおしっこに行くことって多くないですか?」
Sさん:「まぁ~確かにそうだけど」
私:「Sさんの頻尿はまさに、そんな感じなんですよ。だから、膀胱炎のお薬のんだってよくなるはずないですよね。」
Sさん:「まぁ~、先生の言う通りね。2件病院行ったけど、2件とも膀胱炎の薬しかくれなかったし、全然眠れないって状況はまったく変わらなかったし・・」
私:「それじゃ~、自律神経のバランスを整えて、ぐっすり眠れる様になって、おトイレに起きなくなる商品をご紹介しますね」
ということで、1週間後Sさん来店
何だか他のものを買いに見えて、そのままお帰りになろうとされるので、呼び止めて
私:「Sさん!!だいぶ夜眠れる様になってきた?」と尋ねると
Sさん:「先生!今までがうそみたいに、トイレに起きなくなった」とのこと。
はい。チャンチャン!!
【今日の一言】
夜間頻尿という症状から、泌尿器科・・・というのは、当然の流れだが、このSさんは、泌尿器にはまったくもって何の問題もなかったというケースですね。これだから、相談薬局は面白い!!